山口県保険医協会第54 回定期総会で「決議」を採択しました
決 議
マイナ保険証利用による医療現場でのトラブルが後を絶たない中、政府は、「骨太の方針2025」において、本年12月の経過措置期間後はマイナ保険証を基本とする仕組みに円滑に移行するとして、「健康保険証を残せ」という患者、国民、医療従事者の切実な訴えを聞き入れようとしない。そればかりか、自民党、公明党、日本維新の会の「3党合意」による社会保障改革は、世代間の対立と健康の自己責任論で煽りながら、あらゆる世代の負担増を目論んで、これまで以上に社会保障費削減政策を推し進めようとしている。診療報酬の実質マイナス改定に加え、物価高騰や賃上げ要求、医療DXの諸経費などで、市中の病院、診療所の経営状況はかつてない危機に陥っているが、政府は財政支援策と称した小手先の補助金などで誤魔化し、基本診療料を中心とした大幅な診療報酬引き上げという医療界あげての要求に応じようともしない。さらに政府は、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源だとして、これまで通りの財源論を振りかざし、減税を求める国民の声も抑止しようとするなど、税の集め方と使い方を変革して社会保障充実のために必要な資金を投入するような政策転換の意思はみられない。私たちは、国民の声、会員からの意見を聞き、医師、歯科医師の生活と権利、そして国民医療を守る活動を進めるために、以下の通り決議する。
1.健康保険証を復活し、マイナ保険証と併用できる方針とすること。
2.OTC類似薬の保険外しなど「3党合意」に基づく社会保障改革を撤回すること。
3.全世代型社会保障の構築を名目とした給付削減と負担増を行わないこと。
4.診療報酬の期中改定を行い、基本診療料を中心に大幅に引き上げること。
5.医療DXは国の全責任で整備し、医療機関に負担と責任を押し付けないこと。
6.歯科医療費の総枠を拡大し、保険でより良い歯科医療を実現すること。
7.消費税の減税と損税の解消、物価高騰への対応など医療機関経営の支援を行うこと。
8.地域に必要な病床を守り、社会保障・福祉にかかる県・市町の制度を充実すること。
9.国民医療の向上と会員の経営と権利を守る協会組織の発展に努めること。
10.憲法25 条を遵守し、権利としての社会保障制度の実現をめざすこと。
2025年8月7日 山口県保険医協会第54回定期総会