マイナ保険証推進、オンライン資格確認義務化に関する抗議声明

当会理事会では、12月21日の大臣折衝による政府方針に対して抗議声明を発表、政府関係閣僚、地元国会議員に送付しました。


マイナ保険証推進、 オンライン資格確認義務化
現場を一層混乱させる政府方針に抗議する声明

 12月21日、鈴木財務大臣と加藤厚生労働大臣の大臣折衝により、マイナ保険証の推進、オンライン資格確認の義務化に向けた施策を一層露骨に展開することが決められた。当会では、保険証廃止に反対するとともに、義務化撤回を求めてきているだけに、到底容認できないものである。

同日の中央社会保険医療協議会総会では、「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の評価について諮問された。2023年4月から12月末まで、健康保険証で受診した場合の点数を引き上げるなど、患者負担増の面からマイナカードの取得を推し進めることが提起された。また、オンライン資格確認の義務化については、2023年2月末までに契約した場合は整備完了日まで経過措置を設けるなど示されたがが、地域から1人の閉院・廃業も出さないことなど現場からの強い要求とは大きな隔たりがある。

当会としては、マイナカードの取得もオンライン資格確認の導入も否定はしない。希望する者が取得し、導入すればよいのであって、「義務化」とすることが問題を 大きくしている。国民に義務を押し付けるのであれば、法的手続きも含め、国民が納得できる議論や説明をすることこそ、法治国家としての義務である。療養担当規則に盛り込んでまでオンライン資格確認の「義務化」を強制することは、地域医療の崩壊を招くばかりでなく国による医療の統制に繋がるものである。

したがって、当会では、現場を一層混乱させる今回の政府方針に断固抗議する。一度立ち止まり、しっかりとこの問題を精査するためにも、ヒアリング・公聴会、パブリックコメントを含め、国会での審議を通して再検討するよう求めるものである。

2022年12月21日 山口県保険医協会理事会