2022年4月診療報酬改定実施の延期及び改定項目に関する要請
新型コロナウイルス感染症が感染急拡大する中、一般診療にも影響が出ている中での診療報酬改定に関して、当会では、2月16日、下記の要請書を厚生労働大臣に提出しました。
2022年2月16日
厚生労働大臣
後藤 茂之 様
山口県保険医協会
会長 阿部 政則
2022年4月診療報酬改定実施の延期及び改定項目に関する要請書
拝啓 貴職には、日々国民医療の向上にご尽力賜り、厚く御礼申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらず、全国的に「まん延防止措置」がとられる事態となっています。入院医療機関をはじめ、地域の開業医では自宅・宿泊療養者への対応やワクチン接種に追われ、一般診療への影響も出ています。
こうした状況下、2022年4月診療報酬改定に向けて、2月9日に「答申」が示されました。感染症対策、かかりつけ医機能、デジタル化、地域医療構想など政策誘導が散見され、点数表はますます煩雑となっています。厚生労働省では、前回同様、改定内容は動画配信により周知する方針ですが、複雑多岐にわたる診療報酬体系を理解することは不可能である上、医療機関が置かれている現状からして、このまま4月改定を実施することはあまりに無謀です。
つきましては、感染収束に向けて力を尽くすべきいま、以下の事項を強く要望致します。
敬具
記
一、現在の社会的状況を鑑み、2022年4月診療報酬改定の実施は延期すること。
一、2022年4月で廃止予定の新型コロナウイルス感染症に係る特例措置は、継続して実施すること。
一、以下の個別項目を実現すること。
① 基本診療料を大幅に引き上げること。
② 保険診療と関係のない項目(適切な意思決定支援に係る指針、データ提出加算、レセプト記載のコード化、電子的保健医療情報活用加算など)は撤廃すること。
③ かかりつけ機能を定義付ける加算点数は廃止すること。
④ 初診からのオンライン診療は診療報酬上で評価しないこと。
⑤ リフィル処方箋は導入しないこと。
⑥ 紹介状なし病院受診時定額負担の拡大及び保険給付範囲の見直しを止めること。
⑦ 地域医療構想と関連付けた診療報酬は見直すこと。
⑧ 湿布薬の処方枚数の上限見直しは行わないこと。
⑨ 歯科技工に係る技術料について大幅に引き上げること。
⑩ 金パラの「逆ザヤ」が発生することがない仕組みに見直すこと。
以上