医科診療報酬に関する要請書(保団連中国ブロック)

 8月27日、2023年度保団連中国ブロック医科社保担当者会議で、標記の要請書が採択され、内閣総理大臣及び厚生労働大臣に提出しました。


2023 年8 月27 日

内閣総理大臣 岸田 文雄 殿
厚生労働大臣 加藤 勝信 殿

全国保険医団体連合会中国ブロック協議会
   鳥取県保険医協会 島根県保険医協会
   岡山県保険医協会 広島県保険医協会
   山口県保険医協会

医科診療報酬に関する要請書


 厚生労働行政全般へのご尽力に感謝申し上げます。
 保険医療機関の多くは、流行から3年を超えてなお収束しない新型コロナウイルス感染症への対
応に今も追われ、加えて本年4月からのオンライン資格確認義務化への対応に苦労しています。こ
れらには人的負担のみならずかなりの経済的負担も伴っています。
 2024 年にはトリプル改定が予定されていますが、政府は2023 年6 月16 日に閣議決定した「骨
太の方針2023」にて、「物価高騰・賃金上昇、経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必
要性、患者・利用者負担・保険料負担への影響を踏まえ、患者・利用者が必要なサービスが受けら
れるよう、必要な対応を行う」と明記しました。診療報酬改定において、この「必要な対応」が十
分な規模で実現することを要望します。
 また、我が国では現在、医薬品が安定的に供給されているとはいいがたく、医療現場ではさまざ
まな種類の医薬品が品不足の状況にあります。保険診療の充実のため、国は医薬品の安定供給に積
極的に取り組んでください。
 次期診療報酬改定においては、診療報酬改定DXやかかりつけ医機能など個別事項も検討されて
います。当協議会は、日本が世界に誇る国民皆保険制度を今後も維持し、国民一人一人が真に健康
で文化的な生活を送ることができることを強く願います。ぜひ下記項目の実現にご尽力ください。


1 国民皆保険制度を堅持すること。そのためにも被保険者証は廃止しないこと。
2 「骨太の方針2023」で明記された通り、医療機関の厳しい状況を踏まえ、患者が必要な医療
を受けられるためにも、基本診療料を大幅に引き上げること。
3 「かかりつけ医」機能を医療保険制度や診療報酬体系で制度化しないこと。
4 保険診療は対面診療が原則であり、初診からのオンライン診療は廃止すること。
5 医薬品の安定供給に国として積極的に取り組むこと。
6 診療報酬改定DX、電子カルテ情報の標準化を強行しないこと。
7 サイバーセキュリティ対策は保険医療機関だけの責務とせず、国民の医療情報保護、個人
情報保護の観点からも、国が全責任を持って対応すること。
8 患者の窓口負担を軽減すること。

以上