医科歯科新点数検討会で「決議」を採択
当会では、3月25日~31日にかけて医科歯科新点数検討会を開催しました。当日は、理事会アピールとして、「75歳以上の医療費窓口負担2割化」中止を求める請願署名への協力の訴えが行われるとともに、「決議」(下記)が採択され、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、地元国会議員などに送付しました。
決議
2022年診療報酬改定は、診療報酬全体で0.94%の引き下げとなった。その後明らかとなった令和4年度社会保障関係費の全体像には、診療報酬の更なる引き下げを見込む金額が唐突に示され、本体もマイナス改定となった。
今次改定は、「メリハリのある改定」とする政府方針の下、国が求める施設基準等の要件を満たせるか否かで、差別化を図り、「人頭払い制」につなげるための医療機関の分断を図る施策が貫かれた。とりわけ、機能強化加算の厳格化、外来感染対策向上加算や電子的保健医療情報活用加算の新設など加算点数による露骨な政策誘導が目立つ一方で、初・再診料、入院基本料などの基本診療料は全く引き上げられなかった。さらには拙速なIT化の促進もあって、閉院を余儀なくされる医療機関もあると仄聞され、医療崩壊に拍車がかかることは疑いない。また、「オンライン初診」の解禁、「リフィル処方箋」の導入など、財界に従順した安上がりの医療による質の低下、患者の健康に大きな影響を及ぼす内容も過分に盛り込まれている。
患者を取り巻く医療の環境は、コロナ禍も加わり悪化の一途をたどっている。経済的理由による治療中断といった事例が多数起こるなど危機的状況にある。にもかかわらず、政府は、10月からの75歳以上の医療費窓口負担2割化を予定しており、今後は、外来医療における受診時定額負担の導入をはじめ、花粉症治療薬など市販品類似薬の保険外し、といった患者負担増の具体化を狙っている。
私たちは、国民医療を守り、医療従事者が安心・安全な医療を患者に提供できるよう、以下の事項を要望するものである。
記
一、医療従事者が、安心して働くことができ、地域で患者に寄り添った医療が提供できるよう、基本診療料を大幅に引き上げること
一、「75 歳以上の窓口負担2割化」をはじめとする患者負担増の計画は中止し、患者窓口負担を軽減すること
2022 年3月 山口県保険医協会・新点数検討会 参加者一同
決議
2022 年診療報酬改定は、診療報酬全体で0.94%の引き下げとなった。歯科単独では+0.29%とする改定率は、前回、前々回改定を下回る水準であり、改定財源にしてわずか約90億円にすぎず、改定財源のすべてが再診料の引き上げ(+3点)に消えた格好である。処置・補綴などの一部に点数のわずかな引き上げも見られるが、これらは歯周基本治療処置等の頻出点数の廃止により捻出されたものであり、財政中立のもとで点数の付け替えが行われているに過ぎず、金パラの高騰による「逆ザヤ」で医院経営が圧迫される中、コロナ禍でより鮮明となった歯科医療の役割発揮を評価するには、全く不十分な内容と言わざるを得ない。
一方、患者を取り巻く医療の環境は、コロナ禍も加わり悪化の一途をたどっている。経済的理由による治療中断といった事例が多数起こるなど危機的状況にある。にもかかわらず、政府は、10 月からの75歳以上の医療費窓口負担2割化を予定しており、今後は、外来医療における受診時定額負担の導入をはじめ、花粉症治療薬など市販品類似薬の保険外し、といった患者負担増の具体化を狙っている。
私たちは、国民医療を守り、医療従事者が安心・安全な医療を患者に提供できるよう、以下の事項を要望するものである。
記
一、医療従事者が、安心して働くことができ、地域で患者に寄り添った医療が提供できるよう、初・再診料、基礎的技術料を大幅に引き上げること
一、「75 歳以上の窓口負担2割化」をはじめとする患者負担増の計画は中止し、患者窓口負担を軽減すること
2022 年3月 山口県保険医協会・歯科新点数検討会 参加者一同