2022年4月診療報酬改定実施にあたり改善を求める緊急要望

当会では、4月20日、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣に対し、2022年4月診療報酬改定実施にあたり改善を求める緊急要望書を提出しました。


2022年4月20日

内閣総理大臣
岸田 文雄 様

山口県保険医協会
会長 阿部 政則

2022年4月診療報酬改定実施にあたり改善を求める緊急要望

拝啓 貴職には、日々国民医療の向上にご尽力賜り、厚く御礼申し上げます。
2022年4月診療報酬改定実施にあたり、当会では、3月に医科歯科新点数検討会を開催し、今次改定内容が医療現場に与える影響や問題点を追求しました。「メリハリのある改定」とする政府方針の下、露骨な政策誘導が散見されるとともに、アウトカム評価が随所に見られ、不合理な内容が明らかとなっています。また、新型コロナウイルス感染症禍で改定を強行したことで、医療現場は混乱の真っ只中にあり、是正を求める声が日を追うごとに増しています。
つきましては、当会では、下記事項について緊急に改善を求めるものです。何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

一、疲弊した医療現場を救うため、初・再診料、入院基本料をはじめとする基礎的技術料を大幅に引き上げること。
一、機能強化加算やかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所など、施設基準の届出有無により差別化し、医療機関を分断する改定は止めること。
一、初診からのオンライン診療を撤廃し、「情報通信機器を用いた場合」の評価を拡大しないこと。
一、感染対策向上加算や外来感染対策向上加算など、保健所が担う公衆衛生機能を地域の医療機関に肩代わりさせる施策は止めること。
一、医師の処方権を侵害し、無診察投薬を容認することにつながる「リフィル処方箋」の導入を撤回すること。
一、地域医療構想の実現のために病床削減・転換を促進する入院点数の評価体系は、解体的に見直すこと。
一、マイナンバーカード普及のためだけの電子的保健医療情報活用加算は、即時廃止すること。
一、金パラの「逆ザヤ」が発生することがないよう、制度の抜本的な見直しを行うこと。

以上