診療報酬改定に関するページ

レセプト記載要領等の一部改正通知の撤回を求めて要請

2020年4月22日

内閣総理大臣
安倍 晋三 様

山口県保険医協会
会長 阿部 政則

レセプト記載要領等の一部改正通知の撤回を求める要請書

 本年4月1日、2020年度診療報酬改定が実施された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、厚生労働省をはじめ各医療関係団体が説明会を中止する異例の事態において、当会では、改定内容の周知は困難であるとして、再三にわたり改定実施の延期を要請してきたが、強行されたことは誠に遺憾である。3月末には262頁に及ぶ改定の一部訂正の事務連絡が出されるなど、すでに混乱を来たしており、今次改定の強行実施がいかに無謀であったのかが明らかとなっている。
 そうした中で、更なる混乱を及ぼすと懸念されるものが、「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正通知(保医発0327第1号)である。当該通知では、レセプト「摘要」欄への記載事項が膨大な数に増加しており、本年4月診療分から実施しなければならなくなっている。その上、ほとんどの項目にレセプト電算処理システム用コードが付番され、電子レセプト請求の場合、本年10月診療分からはコードを選択した上に、算定理由や算定開始年月日などのテキスト入力が求められているものが数多く見られる。当該改定の目的は、医療情報を集積化するためのものであり、医療機関として協力するには到底耐えられる負担ではない。
 現在、医療機関では、新点数への対応に加え、新型コロナウイルス感染症に係る臨時的な取扱いに関する事務連絡が矢継ぎ早に発出されたことにより、電話や窓口での対応で大いに混乱している。また、レセプト請求事務は、患者のセンシティブな個人情報を扱う業務であり、テレワークなどでできるはずがなく、仮に4月診療分からのレセプト記載の入力にあたって負担を増やせば、「働き方改革」に反するばかりか、医療従事者の免疫力の低下により、新型コロナウイルス感染症を拡大させることにもつながりかねない。
 新型コロナウイルス感染症対策の最前線にいる医療従事者は、心身ともに疲労困憊の状態である。今回のレセプト記載要領等の一部改正通知によって、すでに始まっている医療崩壊に拍車をかけることは、何としても避けなければならない。
 以上を踏まえ、私たちは、下記の通り要請するものである。

 記

 一、医療崩壊を加速させる「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正通知(保医発0327第1号)を撤回すること。
一、少なくとも、新型コロナウイルス感染症が収束するまでは、当該通知の運用を凍結・延期すること。

以上