活動報告

第27回代議員会・第49回定期総会を開催、「決議」を採択

 当会では、8月6日に第27回代議員会、第49回定期総会を開催し、新年度方針を決定するとともに、決議を採択しました。


決  議

 2020年の年明けから日本を襲った新型コロナウイルスは、国民に「医療崩壊」を懸念させた。感染拡大に伴う医療現場の疲弊に対して、政府は危機感をあおり「自粛」の訴えを強めてきたが、こうした事態は新型コロナウイルスの出現によりもたらされたものではなく、診療報酬の引き下げや地域の入院病床の削減など、これまでの社会保障軽視の政策によってすでに始まっていたのであって、それが感染拡大の中で一気に表面化し、「医療崩壊」寸前という状況を引き起こしたと言える。にもかかわらず政府は、「全世代型社会保障」の実現をかかげて、年金改革法案、さらには介護保険法改定を含む社会福祉法等改定の一括法案を今国会で成立させた。これらは「全世代型社会保障」として「全ての世代を対象とし、『自助』を基本に全ての世代が相互に支え合う仕組み」へと公的責任を後退させる社会保障理念の転換のもとで進められており、引き続きあらゆる世代への「負担増」が計画されている。こうした事態を許さないためにも、また政府が盛んに訴えてきた「医療崩壊を招かない」ためにも、いまこそ、社会保障制度の立て直しが必要な時であり、これまでの社会保障費の抑制を主要命題とした施策の抜本的な転換が求められる。
 私たちは国民の命と健康を守る医師、歯科医師の団体として、社会保障制度のさらなる発展に力を尽くすために、以下の通り決議する。

1.新型コロナウイルス感染の収束が見通せない中、第2波、第3波に備えて感染病床確保、PCR検査体制の拡充など感染対策に係る医療提供体制の整備を図るとともに、最前線に立つ医療機関に対する支援を充実させること。

2.75歳以上の窓口負担2割化や受診時定額負担の導入など、医療や介護における負担増計画は白紙撤回し、患者負担を軽減すること。

3.全身的な健康、QOLの向上における歯科医療の重要性を改めて認識し、歯科医療費の総枠拡大のもとで「保険で良い歯科医療」を実現すること。

4.消費税を減税するとともに、医療における「損税」解消のために「非課税実額還付制度」を実現すること。

5.診療報酬は、国民医療の充実と医院経営の改善につながるよう、基本的な技術料の評価を中心に大幅に引き上げること。

6.地域医療構想の実現に向けた公的病院を中心とした病床再編など、上からの強制的ではなく、地域における自主的、主体的議論のもとで、実情に即した医療提供体制を確立すること。

7.新型コロナウイルス感染対策のもとで、オンライン診療やマイナンバー制度のなし崩し的な拡大はやめ、国民的議論を十分に行うこと。

8.憲法25条を遵守し、権利としての社会保障制度の実現をめざすこと。

2020年8月6日 山口県保険医協会 第49回定期総会