私たちからの訴え
集団的個別指導の廃止を求める要請書
当会では、8月23日、標記の要請書を厚生労働大臣に提出しました。
2022年8月23日
厚生労働大臣
加藤 勝信 様
山口県保険医協会
会長 阿部 政則
集団的個別指導の廃止を求める要請書
今年度の個別指導等については、2022年1月25日及び3月16日厚生労働省事務連絡に基づき、各地で実施されています。集団的個別指導は集合形式、適時調査は実地調査など、個別指導・新規個別指導を含め対面による実施が原則となっていますが、新型コロナウイルス感染症の感染状況が過去最大となる中、その方法について疑問の声が日増しに強まっています。
そうした中で、集団的個別指導については、山口県においても9月22日より順次行われる予定です。同事務連絡では、新型コロナウイルス感染症の状況により、実施の延期あるいは資料送付・動画配信も可能とされていますが、医療費抑制を目的として、「高点数」のみを理由に選定される仕組みそのものが破綻している集団的個別指導は、そもそも廃止されなければなりません。
集団的個別指導では、「レセプトの1件当たりの平均点数」を算出した上で、「高点数」の医療機関が選定されますが、新型コロナウイルス感染症禍において、「平均点数」を基準とすること自体が不可能です。なぜならば、診療・検査医療機関においては、日夜、懸命な努力で新型コロナウイルス感染症に立ち向かっているにもかかわらず、患者を診れば診るほど「高点数」とならざるを得ないからです。現行制度の矛盾は明らかですが、感染リスクを抱えながらも、患者の命を守るために奮闘する医療従事者にとっては、到底納得できるものではありません。
当会では、貴職に対し、2020年10月にも同様の趣旨で要請を行っています。新型コロナウイルス感染症によって集団的個別指導の問題が浮き彫りとなった今、改めて下記事項を強く要請します。
記
一、「高点数」のみを理由とした集団的個別指導は、速やかに廃止すること。
以上