私たちからの訴え

感染症対策に向けた国としての十分な手当てを求める要請書を提出

2020年9月17日

内閣総理大臣   菅   義 偉 様
財務大臣     麻 生 太 郎 様
厚生労働大臣   田 村 憲 久 様
経済再生担当大臣 西 村 康 稔 様

山口県保険医協会
会長 阿 部 政 則

感染症対策に向けた国としての十分な手立てを求めます

 新型コロナウイルス感染者数の急速な拡大の中、国民の間には不安と懸念が広がっている。この間、医療機関は感染症対策に全力を挙げてきており、いまなお、その渦中にある。
 私たちのアンケート調査でも、外来受診減など受診動向の変化によって医業経営に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなっている。「コロナ対応・非対応」「公的・民間」「病院・診療所」「医科・歯科」の別を問わず、すべての医療機関の経営危機が深刻であることは他の医療団体による調査にも示されているが、このまま感染拡大が進めば、全国的な医療崩壊の事態になりかねない。感染拡大を抑止し、国民の生命を守っていくために、国としての責任が今こそ問われている。
 しかしこの間、感染拡大の「事実上の第2波」という状況に入っていながらも、適切な感染拡大防止のための手立てや、経済活動と国民生活防衛への対処がほとんどできていないと言わざるを得ない状況である。国民に対する感染症に関する啓発の不十分さから、安易な行動による感染拡大も続いており、このままでは、医療機関のみが感染症対策の責任を負うことにもなりかねない。医療機関は通常業務を犠牲にしてまで感染者へ対応しているのであり、到底納得できるものではない。
 社会的インフラである医療提供体制の確保は国の義務である。感染者の診療に直接あたる医療機関への負担軽減のためにも、地域の開業医をはじめとしたすべての医療機関が地域医療の担い手として機能を発揮できるよう、国の責任で感染症対策に向けての様々な手立てを講じるよう、以下の通り求めるものである。

1.秋から冬に向けた感染拡大の備えのためにも、感染症病床をはじめとした病床及びそこに従事する人員を確保するとともに、感染防止用の装備など十分な手当てを行うこと。
2.PCR検査体制の充実を図り、検査数を大幅に増やすとともに、地域の開業医との連携による円滑な実施体制を確保すること。
3.地域医療を守るためにも、医療機関の実質的な減収を補填する財政支援を緊急に行い、少なくとも感染拡大による損失(赤字)が生じないようにすること。
4.感染拡大を招かないよう、国民に対して感染症についての正しい情報提供と行動提起を確実に行うこと。あわせて、受診控えによる重症化を防ぐためにも、安心して医療機関を受診できるような啓発等にも務めること。