私たちからの訴え

マイナンバーカードによるオンライン資格確認システム導入義務化及び「保険証の原則廃止」に反対する理事会声明

 当会では、6/21に標記の理事会声明を発表、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、地元国会議員に提出しました。


マイナンバーカードによるオンライン資格確認システム導入義務化及び「保険証の原則廃止」に反対します

 政府は「経済財政運営と改革の基本方針2022」(骨太の方針2022)において、マイナンバーカード(マイナカード)によるオンライン資格確認システム導入を2023年4月から義務化するとともに、マイナカードの保険証利用が進むように「保険証の原則廃止を目指す」としました。
 マイナカードのインフラを活用したオンライン資格確認は、2021年10月から本格運用とされていましたが、その参加率は2割にも達しておらず、診療所に至っては1割程度です。また、1兆円を超える国家予算を投入してのポイント付与などマイナカードの取得勧奨策を進めたにもかかわらず、その取得率は4割であり、そのうち保険証としての利用登録が行われているのは15%に過ぎません。こうした事態は、情報漏洩をはじめこれまで何度も指摘されてきたマイナンバー制度に係る諸問題の解決が図られないままであることがその要因でもあり、政府が進めるマイナカードによるオンライン資格確認自体が国民、医療機関から信頼をされていないことを意味します。
 保険証を医療機関窓口に提示して資格を確認する現行の方法で何も問題はありません。にもかかわらず、オンラインでの資格確認を義務化してしまえば、それに対応できない医療機関を保険診療から排除してしまうことになります。また、「保険証の原則廃止」となれば、法的にも任意の取得となっているマイナカードを持たないことによって、受診の機会を奪われることになります。そもそも、オンラインによる資格確認であってもマイナカードを用いて行う必要のないものであり、保険証を廃止することは大きな問題だといえます。
 多くの国民がいまだにマイナンバー制度への疑念を持ち、理解が進まない中での拙速な施策の推進は、医療現場に混乱をもたらすだけです。私たちは「骨太の方針2022」に示された「マイナカードによる資格確認システム導入義務化」及び「保険証の原則廃止」の方針に反対し、見直しを求めるものです。

2022年6月21日  山口県保険医協会第11回理事会