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2018年度診療報酬の実質マイナス改定合意に抗議する

 2018年度診療報酬改定率が、財務大臣と厚生労働大臣による大臣折衝で合意されたことを受け、当会では、12月19日に下記の抗議声明を発表しました。


2018年度診療報酬の実質マイナス改定合意に抗議する

 近年の医療経営は、2002年以降続けられてきた累計10%に及ぶマイナス改定により危機的状況となっている。にもかかわらず、12 月18日、麻生太郎財務大臣と加藤勝信厚生労働大臣の大臣折衝により、2018 年度の診療報酬改定率はマイナス1.19%で合意された。当会では、この間、「診療報酬の引き上げと患者窓口負担軽減を求める」会員要請署名に取り組み、貴職をはじめ与野党の国会議員に対して、安心、安全の医療提供のために何としてもプラス改定が必要だと求めてきたわけで、今回の決定は誠に遺憾であり、抗議せざるを得ない。
 医師の技術料である本体が0.55%引き上げられたことを評価する声がある一方、薬価・材料価格が1.74%引き下げられたことで、全体として実質的なマイナス改定となっているものである。前回同様、薬価財源のマイナス分を本体財源に振り替えることは反故にされ、その分は、高齢化による社会保障費の自然増部分(1300 億円)の圧縮として確保しただけに過ぎない。介護報酬は、0.54%の微増となったものの、示された改定率の内容からは、診療報酬と介護報酬双方に、疲弊した医療・介護現場を改善するための必要な財源は配分されなかったと言わざるを得ない。帰するところ、「経済・財政再生計画」における「集中改革期間」の最終年度に向けて、社会保障費削減を推し進める政府の決意が明らかとなった。
 したがって、今回の合意については、当会として、到底受け入れられるものではない。診療報酬の引き上げでこそ、医療機関経営の安定化と同時に、医療の質や安全が担保される。それを引き下げるということは、国民医療の水準を悪化させるということである。また、国民医療を改善するためには、患者が医療を受けやすい環境を作る施策を別途図らなければならないのに、外来受診時の定額負担や後期高齢者の窓口負担の引き上げなどが検討されていることは、容認しかねる。
 1980年代から打ち続く医療費抑制策の極みは、診療報酬のマイナス改定である。当会では、医療崩壊を引き起こさないためにも、診療報酬の引き上げと患者窓口負担の軽減に大きく舵を切るべきであることを、改めて訴えるものである。

2017年12月19日
山口県保険医協会理事会