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2017年度保団連中国ブロック医科社保担当者会議で「決議」を採択

 11月5日、岡山で開催された標記会議において、来年度の改定に向け、下記の決議が採択され、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣へ提出しました。


診療報酬の大幅な引き上げを求める決議

2017年11月5日
全国保険医団体連合会/中国ブロック協議会・医科社保担当者会議
鳥取県保険医協会 島根県保険医協会
岡山県保険医協会 広島県保険医協会
山口県保険医協会

 財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会は10月25日、来年の診療報酬改定においてネットで「2%半ば以上」のマイナス、本体についても「一定程度」のマイナスとする方針を示した。
 厚生労働省は来年度の予算編成に向け、今夏の概算要求で6300億円と見込んだ自然増を5000億円へと圧縮するため、1300億円の削減を迫られている。しかも、先の総選挙で突然に浮上した「待機児童対策」等によって、そのための財源500億円の捻出も求められており、合計で1800億円の削減を目指すとしている。診療報酬1%引き下げで削減される国庫負担は約1100億円といわれ、仮に「2%半ば以上」のマイナス改定が強行されれば、そこで縮減される国庫負担は3000億円にも及ぶことになる。前回2016年改定は、薬価等の引き下げの0.6%分が「外枠」として意図的に改定率から除外されたため公称はマイナス0.84%とされたが、それを含めた実質改定率はマイナス1.44%であり、国庫負担の減額は1600億円に達した。
 このように診療報酬が今や、社会保障費削減の主たる「ツール」とされ、あまつさえ現政権による抑制・削減は、医療崩壊を引き起こした小泉構造改革をも上回る過酷さとなっている。
 2018年改定に向けた「2%半ば以上」マイナス方針について、「90年代後半以降、賃金や物価水準はデフレで上昇してこなかったが、医師の人件費は診療報酬改定により上がり続けてきた」(日経10/31付)と、「診療報酬本体イコール医師の人件費」との論調で支持する報道もなされている。しかし、厚生労働省「平成28年度 医療費の動向」(MEDIAS)でも、2015年度から16年度にかけ、医科診療所1施設当たりの医療費が主たる診療科で全てマイナスとなっており、診療所全体の損益率の悪化は、種々の統計から厚生労働省自身も認めている。現に中医協では診療側委員が「人件費を非常に低く抑えて、医療機関は何とか経営している」と、その苦境を訴えている。
 全国保険医団体連合会が2016年9月に行った薬価の国際比較調査で、日本の高薬価の実態が明らかになった。この調査結果が、その後のオプジーボの薬価引き下げ(2017年2月)につながったが、これだけでも、医療費ベースで再診料7点引き上げの財源に相当する760億円が捻出された。高薬価の見直しに限らず、財源はある。診療報酬は、国民が公的医療保険で受ける医療の質と安全を規定、担保するものである。当協議会は国民医療を守る見地から、2000年代以降、10%超とも指摘される失われた診療報酬を回復させるべく、その大幅な引き上げを求めることを決議する。

以上