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介護報酬の大幅な引き上げと特別養護老人ホーム等施設入所者への医療の改善を求めて要請

 2018年4月の診療報酬・介護報酬同時改定に向けて、議論が進められる中、当会では、11月29日、内閣総理大臣及び厚生労働大臣に対し、下記の要請書を提出しました。


2017年11月29日

内閣総理大臣 安倍 晋三 様

山口県保険医協会
会長 岸 本  修

介護報酬の大幅な引き上げと
特別養護老人ホーム等施設入所者への医療の改善を求めます

拝啓 貴職には、国民医療・介護の発展、向上にご尽力頂き、敬意を表します。
 2018年4月に診療報酬・介護報酬の同時改定が行われますが、当会では、同時改定である今こそ、「医療保険と介護保険の給付調整」の不合理是正に向けて、改めて改善を求めるものです。
 給付調整の中でも、特別養護老人ホーム(特養)等施設入所者に行う医療の算定制限は、際立っています。
 特養には医師を配置することとされ、配置医師の役割は、「健康管理及び療養上の指導を行う」と規定されていますが、多様な医学的管理が必要となった現代において、この規定は実態からかけ離れたものとなっています。入所者の高齢化や重症化が進み、容態の急変等が起こる状況が日常的にある中で、配置医師は、入院患者や重症の在宅患者と同様に、24時間365日の診療をしているわけですが、通常の外来や在宅患者であれば算定できる保険診療が入所者には認められていません。配置医師が入所者に必要な医療を行っても、医療保険への請求が制限される不合理は、施設に給付される介護報酬から支払われているという理屈からの取扱いですが、10月26日に公表された介護事業経営実態調査結果で特養等の収支差率が大幅に減少している実態からみても明らかなように、施設自身が適切な配置医師報酬を支払うことができない状況となっています。
 このままでは、配置医師を引き受ける医師がいなくなることは疑う余地がないほどです。都市部においては、特養を増設することが打ち出されていますが、特養等施設における医療行為を正しく評価する環境を整えなければ、適切なサービス提供を行えるはずはありません。
 当会では、医師、施設、利用者それぞれが納得でき、機能的に作用させていくために、下記事項の実現を求めます。

 敬具

一、介護報酬を大幅に引き上げること。
一、「医療保険と介護保険の給付調整」を廃止すること。少なくとも、特養等施設入所者に対する医療の算定制限を止めること。

以上