私たちからの訴え

維新胎動の地として日本一の福祉医療費助成制度に

村岡嗣政知事 様

拝啓 今回で、3度目の書状となりました。
 まずは、本年2月に再選を果たされたこと、心よりお喜び申し上げます。
 さて、2018年度当初予算において、「3つの維新」への挑戦として、「明治150年」を契機とした新たな県づくりを進めていくという決意を述べられましたが、人口減少社会を迎え少子高齢化も進む中、子どもから高齢者まで活力あふれる山口県を目指される、二期目の知事の手腕に、一県民として大いに期待しているところです。
 そして、今年度予算の特徴としては、「明治150年の開花と未来への継承」「新たな3つの維新の始動」「財政健全化に向けた行財政構造改革の確実な具現化」を挙げておられます。「明治150年の開花と未来への継承」については、5月から開催されている『幕末維新回廊』、9月から開催される『山口ゆめ花博』などがメインになると思いますが、山口県の認知度を高め、これからの県づくりにつながっていくことを望みます。「新たな3つの維新の始動」としては、①産業維新、②大交流維新、③生活維新、を掲げ、人口減少問題や地方創生の実現など、県政の直面する課題の克服に取り組むとされました。この中では、やはり『生活維新』に高い関心を寄せております。『希望を叶える暮らしづくり』『人材の育成と活躍への支援』『安心・安全で活力ある地域づくり』が示されていますが、ここには、私どもが再三にわたって要望している、福祉医療費助成制度の元の無料化と小児医療費助成の拡充が組み込まれるべきではないでしょうか。しかしながら、福祉医療費助成事業については、3500万円の削減という予算組みとなっていたことには、ただただ失意の念を覚えずにはおられません。県内の市町では、住民からの切実な声に応え、厳しい財政状況のもとであっても、対象年齢の拡大や所得制限の廃止など、子ども医療費助成の改善を図っておられるわけですが、こうした市町の取組みを支援して頂くことはできないのでしょうか。まずは、県と市町の共同事業である福祉医療費助成制度について、県が負担すべき助成額を市町が肩代わりしている不正常な状況を元に戻し、市町における施策の足枷になるような対応は解決して頂ければと存じます。さらに言うなれば、こうした予算減に直結しているものが、「財政健全化に向けた行財政構造改革の確実な具現化」でもあり、行財政改革統括本部が取りまとめた方向性が、県の産業創出、県民の暮らしの充実に差し障るものとなっていないか、今後も十分な検証が必要だと思われます。
 最後に、1つご紹介しておきたいものがございます。2017年12月に、全国保険医団体連合会(保団連)が発表した「子ども医療費助成制度の推移と患者の受診動向の分析結果」です。医療費の動向(メディアス)と社会医療診療行為別調査(e-Stat)のデータから、医療費助成制度を拡大しても、安易な受診や医療費膨張にはつながらないことが統計的に証明されたものです。2002年から2016年の医療費の動向等より、医療費助成制度は拡大し、助成対象の人口は増えているにもかかわらず、いずれの年齢階級でも時間外受診件数は減少傾向にあることなどが示され、「必要な受診が確保されたために疾病の重症化が防止され、時間外受診が減少した」と分析しています。ぜひ、保団連のホームページを検索し、検討に加えて頂ければ幸甚に存じます。そして、「明治150年」を契機とするならば、山口県での福祉医療費助成制度を日本一とし、全国の自治体の範となり、延いては国の制度へと発展させていくよう辣腕をふるってください。それこそが、維新胎動の地である山口県の知事が率先して行うべき挑戦であると思うのですが。何卒よろしくお願い申し上げます。 敬具