私たちからの訴え

オンライン資格確認におけるマイナンバーカード利用に反対する声明

 現在、国会で審議されている医療保険制度改革関連法案の中で、マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認の仕組みが盛り込まれており、当会では、3月19日に下記の声明を発表しました。


オンライン資格確認におけるマイナンバーカード利用に反対する

 2月15日、政府は「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案(医療保険制度改革関連法案)」を国会に提出したが、問題は、マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認の仕組みを盛り込み、マイナンバーカードを保険証として利用可能にすることまで示唆したことである。
 マイナンバーを医療の中に持ち込まないことは、番号制度の審議の段階から確認済みの事項である。そのために、マイナンバーとは別の「医療等分野における識別子」の提案がなされ、被保険者番号を個人単位化して活用することで、医療情報等の共有化を目指すとされた。今回のオンライン資格確認においても保険証で行うことは可能となっており、あえてマイナンバーカードを持ち込む必要はないはずである。
 また、マイナンバーカード使用のための環境整備に対しては、消費税増税分を使って新たに創設される医療情報化支援基金で補助するといった誘導策が盛り込まれている点も見逃せない。そもそも、マイナンバーカードの普及のために医療機関や、医療保険制度を利用することは論点のすり替えであり認められない。
 マイナンバーカードによる資格確認システムが整備されるもとで、マイナンバーのインフラがレセプト情報等にリンクされることは、当然想定される。そうなれば、極めて秘匿性の高い個人情報を紐づけしやすくなる環境がつくられることになり、それにともなって、情報漏洩のリスクが増大する。その際の損害は莫大なものになると思われるが、その責任を一医療機関が負うことにもなりかねない危険性がある。
 私たちは「資格確認」という医療保険制度の仕組みをマイナンバーカードの普及に利用することに抗議するとともに、マイナンバーカードと健康保険証との一体化には断固反対するものである。

2019年3月19日 山口県保険医協会理事会